2015年8月30日日曜日

ペット中医学応用講座「脾・胃の生理と病理」

ひきつづき、8/30(日)はペット中医学応用講座「脾・胃の生理と病理」も聴講しました。

中医学でいうところの『脾』は、西洋医学の脾臓とはだいぶ異なります。
中医学では、後天の本の水穀精微をつくるところという大変重要な働きを持っています。

西洋医学的には小さな腫瘍があったら躊躇無く切除されてしまう臓器なんですけどね。。

脾と胃で消化全般を司るのです。

それだけではなく、統血をつかさどり、脾に異常があると出血傾向が起こったりするわけです。

またまたそれだけではなく、「思は脾の志」とも言い、考えることと脾は密接につながっているとされます。
「筋肉にあって、四肢を司る」とか
「口に開竅、華は唇にある」とか
「涎は脾の液」とか、もうそういう世界なんです。

Dr.BAOも最初はぽかーんぽかーんでしたが、少しずつ進めていく中で、少しずついろんなことがつながってくるんですよ、これが。

イスクラ産業さんの動物用漢方の中で消化器疾患によく使うものといえば『三仙』があります。
これも三仙単味ではなく、何かと組み合わせて使うことが多くなっています。

やはり消化器疾患は毎日の診療ではトップスリーに入りますから、毎日遭遇しますから、少しでもより良い診療を目指す中での中医学診療の役割はこれからもますます大きくなっていくことに思われます。

ではでは、少し寝不足のDr.BAOでした〜(〜〜)〜



ペット中医学基礎講座「八綱弁証と病因弁証の応用」

本日8/30(日)はペット中医学基礎講座「八綱弁証と病因弁証の応用」を東京、イスクラ産業で行われた日本ペット中医学研究会で聴講しました。

久々、東京でした(のぞみなう笑)。

さて、今回はそういうことでマジライブでセミナーに行ってきました。
先週もいろいろあって、日曜東京むりかなーと思いながら、なんとかなんとか都合をつけられて、行ってきました。

ただ、ひじょーーーに、眠かったっす(≧ ≦)ノ笑

表題の八綱弁証は中医診療の核となる弁証の中でも中心的なもので、陰陽を中心に、表裏、実虚、熱寒の対比の中で診断を詰めていく方法です。

弁証論治は中医学の核ですから、とても大事な項目です。

哲学的な思考を医学に応用していく中医学は、科学でもあり、やはり哲学でもあります。

この哲学的なトンネルをなんとか抜けてはじめて科学的な医学に到達するような気がします。

Dr.BAO、抜けているような、抜け切っているような、まだまだのような。。

こういう基礎理論は何の学問においても我慢のしどころ。
振り向けば、一番おもしろいところ、なのかもしれませんね。

少しずつ、着実に進んで行こうと思います。

今日はその後、応用講座、症例報告がありました。なので、つづく。。

のDr.BAOでした(^_^)ノ


2015年8月29日土曜日

ペット中医学応用講座「肝・胆の疾患」

本日2015.08.28、ペット中医学応用講座「肝・胆の疾患」 をウェブセミナーで視聴しました。

中医学でいう『肝』と西洋医学の『肝臓』は同じ所と違うところがあります。
中医学の『肝』は疏泄・造血が主な働きとすると、西洋医学の『肝』は物質代謝が主な働き。で、共通するところが、消化と吸収、胆汁の分泌ということになります。

肝炎→肝硬変→肝がんの流れで、それぞれの弁証がどうであり、論治はどうなる、という話の中で、肝がんにならないようにするためには、"健脾利湿"が大切とのこと。
健脾とは、消化器を良い状態にするということで、利水とは"湿"の状態を改善するということ。

バオでも使っていますイスクラ産業の動物用漢方の中で、利胆効果が期待できるのは『通淋』、肝臓保護作用が期待できるのは『西伯利亜』、消化器保護は『三仙』、清熱解毒が期待できるのは『清肌』ということなので、肝・胆の疾患の中でも、様々な病態に応じて、漢方も使い分けることになります。

それと、Dr.BAOがここんとこ非常に興味を持っている『薬膳』に関しては自分で調べましたが、"健脾利湿"の働きのある食材は、空豆とか玉蜀黍(とうもろこし)とかがありますね。他にもあるかもしれないので、また勉強します(`・ω・´)ノ

Dr.BAOはオペも普通にしています(^_^)ゞ
動物さんに負担が少なく、効果が期待できるものは、洋の東西を問わず採り入れているDr.BAOなのです☆

では、お疲れ様でした。

またお会いしましょう\(^_^)/\▼・ェ・▼/\=^_^=/♪


2015年8月20日木曜日

VMN Live! 『1.子宮蓄膿症、脾臓腫瘤摘出  2.腰部椎間板ヘルニア  3.猫の上腕骨骨折整復』

本日8/20(木)、VMN Live! 『1.子宮蓄膿症、脾臓腫瘤摘出  2.腰部椎間板ヘルニア  3.猫の上腕骨骨折整復』を視聴しました。

ここのところお世話になっているウェブセミナーでした(^_^)ノ

ここのウェブセミナーの良いところはLive!ということですね。

講師の南先生が手術をしながら解説してくれる、解説してくれながらオペしてくれるというところです。
今日はオペは録画でしたが、例えば質問があれば画面から送信すれば、直接画面の中の南先生が答えてくれるというもの。
今日もいくつか質問しました達郎。

あ、さてー、内容についてですが、

避妊手術をしていない中年期以降のメスのワンちゃん、ネコちゃんには子宮蓄膿症が時々見られます。必ずその病気になるわけではないのですが、中年期以降の未避妊のメスのワンちゃん・ネコちゃんの多くの病気の鑑別リストには必ずこの病気が入ってきます。まあそれだけそこそこ多い病気とは言えます。

脾臓の腫瘤は良性のものから悪性のものまで様々で、術前検査でエコー下での針生検には血管が豊富な臓器なので脾臓はあまり向かない。つまり、お腹開けてみて、肉眼的に異常ならば、脾臓摘出ということになることが多く、その後の病理検査で良性悪性が分かるといったことが多いですね。

腰部椎間板ヘルニア。
ミニチュアダックスの飼育頭数が減ってきていますので、このオペも減ってきています。
ただ、ビーグルやペキニーズにも多い病気ですので、今後なくなることはないのでしょう。
講師の南先生の病院は他院からの紹介症例の多い病院ですし、椎間板物質の突出がCTで確認されれば外科的に摘出するというのが流れになっていて、病態のグレートにかかわらずオペをするとおっしゃってました。
バオでは、やはりグレードを重視します。Ⅰ~Ⅲのグレードは基本的にオペはせず内科的に治療を開始します。グレードが上がっていくような進行症例でなければ、その後治療期間の長短の差はありますが、なんとか回復していますね。グレードⅤはさすがになるべく早く二次病院に連絡してCT検査からオペの予定を組んでもらいます。グレードⅣがよく悩むところです。通常スタンダードな考え方ならオペなのでしょうが、バオでは過去何例かで鍼治療を含めた内科治療で良くなっていますので。ご家族とよく話をして決めさせていただいています。

上腕骨の骨折。
このネコちゃんも外に出て帰ってきたら跛行していた、ということで、交通事故でしょうね。ポメラニアンやヨーキーやその他小型の室内犬ですと圧倒的に前肢の橈骨尺骨骨折が多いと思います。バオでも先日ポメラニアンのオペをしました。
ネコちゃんは室内飼いならば本当に骨折は少ないと思います。あとはマンションのベランダからの落下は気をつけて下さいね(^_^)ノ

ぼちぼち夜が思ったよりも涼しかったりする時期ですね。
日中の暑さとの落差が出てくる時期は、またいろいろ体調を崩しやすくしますね。
かわいいパートナーも、そしてご家族も、お気をつけ下さい(^_-)-☆

ではでは、Dr.BAOでした〜\(^_^)/\▼・ェ・▼/\=^_^=/


2015年8月6日木曜日

VMN Live! 『横隔膜ヘルニア整復術、胸腺腫摘出術』

本日8/6(木) VMN Live! 『横隔膜ヘルニア整復術、胸腺腫摘出術』を視聴しました。

横隔膜ヘルニアは先天性、後天性(主に外傷性)があります。

先天性の場合の心嚢横隔膜ヘルニアをバオでも診断したことがあります。ネコちゃんでペルシャでした。引っ越される前だったので、診断まででしたので、その後は分かりません。あまりオペは希望されていませんでした。どうされたかな〜、もうだいぶ前ですが。

外傷性の横隔膜ヘルニアの整復はバオでもそう多くはありませんがあります。
肥満のネコちゃんが高いところから着地したとたんヘルニアになった例もあります。あとは高所からの落下、交通事故などが多いです。
いずれもご家族が少し注意すればもしかすると防げたかも、なことが多いので、何卒よろしくお願いします。

胸腺腫は胸腔の多くは前縦隔にできる基本良性の腫瘍で、成長過程で退縮するべき胸腺が中高齢で腫瘍化したもの。発生部位と大きさによって症状のバリエーションがあり、巨大化すると呼吸困難も起こしますし、切除が難しくなります。
早期発見できれば開胸手術で切除できます。場所と大きさによっては(小さければ)肋間から、大きければ胸骨正中切開が必要になります。

定期的な検査に胸部レントゲン検査を加えるメリットはこういうところにもあるかもしれませんね。

毎日めっちゃ暑いですね(≧_≦)ノ
なのにもかかわらず、病院に動物さんを連れてこられるご家族にはほんと頭が下がる思いなので、それにお応えするべく、ふにゃけはじめた脳みそフル回転でがんばるDr.BAOでした(`・ω・´)ノ

くれぐれも熱中症にはお気をつけ下さい〜\▼・ェ・▼/\=^_^=/〜