2017年1月12日木曜日

VMN Live! 『試験的開腹』

1/12(木)午後診終了後、VMN Live! 『試験的開腹』を視聴しました。

ライブセミナー、今夜は、
  (狆、10歳、去勢雄)

【主訴】突然の嘔吐、食欲不振
【経過】
2016年12月22日初診
紹介病院にてバリウム造影(通過障害なし)、嘔吐の治療するも改善なしという
ことで、当院に紹介。

リパーゼ260U/l  CRP=3.8mg/dl
腹部超音波にて閉塞所見なし。
その他異常所見なしで、膵炎の治療を開始。

その後小康状態を保つが、やはり食欲不振が続き、たまに嘔吐するとのこと。

12月24日 リパーゼ347 CRP=3.5
12月27日 リパーゼ243 CRP=4.2
12月29日 リパーゼ258 CRP=6.1
01月04日 リパーゼ182 CRP=6.5
       腹部超音波にて閉塞所見なし。

01月05日 内視鏡及び生検検査を実施。届く範囲に異物なし。
       胃および十二指腸の出血および炎症像確認、病理検査提出中。

当日より、炎症性腸炎の疑いで、ステロイド1mg/kgBIDを投与。
ステロイド投与6日経過するも、症状の改善傾向は認められず。

01月11日 リパーゼ787 CRP=2.2
       腹部超音波にて閉塞所見あり。

⇒ 本日試験的開腹術を実施予定。
というケースでした。

試験開腹は重要な外科的処置ですが、講師(術者)の南先生もおっしゃってましたが、開腹して何もなかったら、やはり気分的にすぐれないと。
まあそうですよね。費用もかけて、リスクもあって開腹したけど、何もなかったら、ご家族への報告が若干辛くなりますよね、特に症状が重い場合は。

でも、今回は小腸内異物があって、腸切開による摘出が出来ました。

硬そうな、数センチある異物。。。

思わず質問しました。
「触診で分からなかったんですか?」と。

Dr.南「わからなかったんですよね。」と。

CTもMRIもいいんですよ。
でも、触診などの身体一般検査は、最重要ですよね。
バオでは、血液検査、レントゲン検査、エコー検査、尿検査、その他、(身体一般検査以外の)検査というものをそんなにバンバン行いません。というか、必要かどうかを必ず厳しく(Dr.BAOの脳内で)吟味します。もう少し、よく聴いてみようとか、もうすこししつこく触ってみようとか、地道な身体一般検査を行って、極力ご家族の経済的負担、動物さんの肉体的・精神的負担を少なくする努力を必ずします。
それでも必要な検査をご提案します。
通っていただいているご家族は、そのあたりのことは良く分かっていただいていて、(この私がすすめるのだから必要なんだろう、しかたないなと、きっと思って下さって)検査了承率は他の追随を許さないと思います(Dr.BAOの脳内比スミマセン笑)。

ま、結果、原因が分かって、その場で解決の出来る「可能性のある」試験的開腹はこれからも大事なツールであることは確かですね。

これから益々寒くなりますね。
暖かくしてお過ごし下さい。
注: 寒いからといって、動物さんの様子が悪いのに来院をしないようなことにはならないようにしてくださいね(≧_≦)ノ
Dr.BAOでした〜




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